「フグ入りカボス風味中華風饅頭」 (10月号)

 登校時にはひんやりした空気が流れ、秋の訪れを感じさせるとても気持ちのいい日が続いています。しかし、授業中はまだまだ強い陽射しが教室の窓際2列目あたりまで差し込み、生徒の後ろ頭に照りつけています。

 スピーカーの声と生徒の歓声が響いていたグラウンドも今はすっかり静まって、学校全体が一段と成長したような気がします。
 本校の2学期の2大行事は、体育大会と文化祭です。その一つを終え、まだ文化祭の取り組みが始まらない今の時期は、生徒も教職員も落ち着いて平常日課で授業に集中できる時です。「今、力を付けないでいつ付ける」といった感じです。
 校長室の窓を開けると熱のこもった数学教師の声が、3階からは合唱が、体育館からは弾む足音が聞こえてきます。着実に生徒が力を伸ばしていることを実感します。

 先日、永六輔さんが久米宏降板についてコメントしている記事を見ました。曰く、「若いころには『知らないことの強み』があるんです。年を重ねものを広く深く知るほど、検討すべき情報が増えて判断までのスピードが落ちる」と。年齢を重ねるにつれ瞬発力が落ちたと語る久米宏降板会見の永さん流の分析です。

 瞬時に生徒と対応しなければならない教師にとっても考えさせられる中身です。経験豊かな教師が数ある選択肢の中から年齢の割にキレよく答えを絞って対応したことと、若い教師が「知らないことの強み」で生徒に体当たりしたことが生徒にとってどうだったのか、そこが教職の面白いところでもあります。
 いずれにしても、正面から情熱を持って生徒と向き合わなければ生徒の心に響かないことは確かです。

 昨日は、年に一度のバイキング給食を3年生といただきました。キノコご飯に8種類のおかずとゼリーのデザートでした。極め付けは、臼杵特産のフグの入ったカボス風味の中華風饅頭でした。一部の学校が運動会の繰り替え休みだったので給食センターに余裕があったための献立でした。肝心の味の方ですか?
 今までに経験したことのない味で、私の中で饅頭の世界が一歩広がりました。欲をいえば、フグとカボスと饅頭を別々に味わいたかったかな。

   2003年10月 1日
臼杵市立北中学校
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